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日本格付研究所、タイの信用格付を据え置く。ただし、見通しは安定的からネガティブへ
配信日時:2014年4月5日 19時00分 [ ID:332]

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タイ石油公社はタイ全体の総発電量の67%を供給している。

2014年4月2日、株式会社日本格付研究所は、タイの外貨建て長期発行体としての格付をAマイナス、および自国通貨建て長期発行体としての格付をAにそれぞれ据え置くと発表した。ただし、格付の見通しはそれぞれ安定的からネガティブに変更した。

 タイでは政治的混乱が続き、2013年の経済成長率は前年の6.5%から2.9%に低下した。一方で、政府の財政ポジション、外貨流動性、金融システムなどは比較的安定しており、金融危機や外貨流動性危機に陥る可能性は低い。商業銀行の不良債権比率は2013年末現在2.2%(グロス・ベース)と低く、自己資本比率も15.7%と比較的高水準を維持している。また、インラック政権が通常予算外で計画していた高速道路、都市鉄道、空港など総額2兆バーツ(約6兆円)の大規模インフラ拡充プロジェクトは、憲法裁判所が違憲とする判決を下し、当該計画は大幅に後退した。これらの要因と今後の政治的動向を考慮して信用格付を行なった。

 今回は、タイ政府の格付を強く反映するタイ石油公社およびタイ石油開発公社の信用格付も同時に発表された。

 タイ石油公社、タイ石油開発公社ともに外貨建て長期発行体格付はAマイナス、自国通貨建て長期発行体格付はAにそれぞれ据え置かれた。ただし、格付の見通しに関しては安定的からネガティブに変更された。


【編集:YK】

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