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【ラオス】首都ビエンチャンの進学率が微増=小学校では落第制度も
配信日時:2014年9月11日 19時12分 [ ID:974]

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山道を何キロも歩いて通学する子どもたち(撮影:そむちゃい吉田)。

 2014年9月10日、ラオスメディアによると、9月1日からラオス全土で新学年度がスタートし、あわせてビエンチャン教育局から進学率の統計が発表された。

 現在、首都ビエンチャンには915の学校があり、うち幼稚園262、小学校501、中学校152で、前年よりも29校増加した。生徒総数は18万2364人、教員は9261人。

 生徒と園児の内訳は、幼稚園3万971人(2498人増)、小学校7万1309人(1815人増)、中高学校8万84人(1815人増)、うち中学校5万1577人、高校2万8507人だった。

 就学率では、幼稚園3~5歳で67.31%(6.44%増)、幼稚園を経た小1就学率76.6%(2.6%増)、小学校就学率99.84%(0.07%増)、小1落第率6.17%(0.93%減)、小学校落第率3.77%(0.13%減)、小学校卒業率(2012/13年度)99.80%(0.2%増)、中学校就学率92.43%(2.60%増)、中学卒業率11228人 98.35%、高校入学率60.84%(1.35%増)、高校卒業率98.87%であった。

 ラオスには小学校から落第制度があり、成績いかんでは進級できない。学力向上を目的として制定されているが、落第をきっかけに学校へ通わなくなるなどの弊害もある。義務教育期間中の落第制度を疑問視する声もある。

 この記事は、首都ビエンチャンだけを対象にしたものであるために、今後発表されるラオス全体の進学率とは違っているはずだ。山岳国家ラオスでは、地方や山間部での校舎不足や教員不足から、午前は低学年、午後は高学年など通常のカリキュラムを実施できない地域もある。

 さらに、予算不足のために教科書が生徒に行き渡らずに、数人で兼用したり兄弟のお下がりを使うといった状態にある。こうした問題には現地の教育支援NGOなどが積極的に取り組んでいるが、まだまだカバーしきれていないのが実態である。

 そうした意味では、首都ビエンチャンの生徒たちはラオス国内では一番恵まれている環境にあるはずだが、広がる格差の中で公立校に通う学費も払えない状況の家庭も少なくない。


【翻訳/編集:そむちゃい吉田】

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