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【タイ】日本マクドナルド 危ない中国から安全なタイへ=鶏肉製品輸入をシフト
配信日時:2014年7月27日 21時00分 [ ID:737]

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市場には、新鮮な野菜がいっぱい。

 2014年7月27日、「上海福喜食品」の鶏肉品質問題で、中国食品会社への不信感が一層強まっている。日本マクドナルドが、中国食品会社を切り捨てタイからの輸入に切り替えたことで、こうした動きが加速するのではないかとの見方が強まっている。

 中国上海市の食品会社「上海福喜食品」は、マクドナルドなどに使用期限切れの食肉を使った加工品を出荷した問題で、「異臭がする肉や、変質して黒っぽくなった肉の他、健康に悪いリンパ腺を含んだ部位も使っていた。」「素材の悪さを隠すため、食品添加物を多く使用しており、体に悪いので、マクドナルドを食べないように」などと、WEB上での内部告発も出ていた。上海福喜食品は、アメリカ本社の子会社で、外資を叩こうとする意図があるとも思われるが、小規模な中国資本の会社では、この会社よりも酷いことがおこなわれているのではないかとの嫌悪感が広がっている。

 中国でも外資系のマクドナルドやケンタッキーは品質管理がしっかりとしているとのイメージで、マンションに暮らす中流階層以上の家庭では、子供の誕生日会などをこの2つのファーストフード店でおこなうことが多かったが、いったいどこが、安全なのか分からなく困っているとの声も出ている。

 以前から、中国で安全な食材を購入することはハードルが高い。5年前には、化学薬品で作る「偽卵」が市場に出回り、卵を買う消費者は、太陽やライトに卵をかざして一つ一つ確認しなくてはならなかった。騙すより騙される方が悪いとの考えを持つ経営陣の会社もまだ淘汰されていないのが現状だ。

 毒入り餃子事件では、一部の職員が故意に殺虫剤を混入させたためと言うのが、捜査当局の公式発表だったが、無知な現場作業員が、殺虫剤を使用した後、殺虫剤を水で洗い流す作業を行わなかったからだとの見方も根強い。従業員の教育に費用を惜しむモラルの低い食品会社の、安全よりも短期的な利益確保を優先する体質が根幹にあるからだ。コストは上がるものの、モラルの低い中国との取引を終了させ、タイにシフトしようとの動きが強まっている。


【編集:安麻比呂】

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