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【タイ】アユタヤに排水ポンプ車10台を支援=JICA
配信日時:2014年6月28日 17時12分 [ ID:649]
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2014年6月27日、日本政府はJICA(国際協力機構)を通じて、排水ポンプ車10台の引渡し式を、タイ農業・協同組合省王室灌漑局アユタヤ事務所で行った。
引き渡し式には、岩間公典在タイ日本国公使、池田修一JICAタイ事務所所長、タイ側から、ローウィロート・コワッタナ王室灌漑局局長、ナッティ・ボースワン・アユタヤ県副知事が出席した。
王室灌漑局アユタヤ事務所に配備される10台の排水ポンプ車は、アユタヤ地区だけでなく近県での洪水対策に大きな力を発揮することが期待されている。
タイでは2011年、7月から断続的に続いた100年に一度とも言われる記録的な降雨により、被災地が全国61県以上に広がる大規模な洪水が発生し、大きな被害を受け、チャオプラヤ川流域では、25県、約120万世帯が被災。農地被害面積は約17,000平方キロメートルにも及び、この洪水によりバンコクやアユタヤ県の他、ノンタブリ県やパトゥンタニ県等の都市部でも広範囲の浸水被害が発生し、日本メーカーの製造拠点にも大きな爪跡を残した。
こうしたことから、日本政府は、JICAを通じて緊急援助として、国際緊急援助隊の専門家チーム(排水ポンプ車隊)と共に、国土交通省中部地方整備局が所有する毎分30立方メートルの高い排水能力を持つ排水ポンプ車10台をタイに派遣し、11月19日からアユタヤ県内のロジャナ工業団地で排水作業を開始した。ロジャナ、バンカディー、ナワナコンの三つの工業団地とアジア工科大学(AIT)で排水支援を行った後、住宅地、農地などでも排水支援活動を実施し、東京ドーム6.5個分に相当する約810万立方キロメートルを排水し洪水からの復旧に貢献した。
引き続きJICAは、災害復旧支援として2011年12月から「チャオプラヤ川流域洪水対策プロジェクト」を始めた。2012年2月、タイ農業・協同組合省王室灌漑局は、このプロジェクトの効果の高いことを認識したため、「パサック川東部アユタヤ地区洪水対策計画」について、日本政府に無償資金協力を要請していた。
同洪水対策計画は、通常はパサック川左岸の低地部の雨水排水をパサック川に導く排水路としての機能しているものの、2011年の洪水時にはパサック川の増水により水が逆流し、水路南側に位置する多くの工業集積地を含む地域に大きな浸水被害をもたらす原因となったハントラ水路、クラマン水路に、逆流を阻止する水門を建設する計画と、自然排水ができなくなる地域や洪水による浸水地域の強制排水を行う排水ポンプ車を配備する計画から成り立っており、水門工事の完成を目指している。
【編集:安麻比呂】
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