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ミャンマー国軍が一方的停戦を宣言、テロ指定のアラカン軍とは戦闘継続 新型コロナで
配信日時:2020年5月13日 9時15分 [ ID:6386]

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ミャンマー最大都市ヤンゴン(撮影:北角裕樹)

 2020年5月9日、ミャンマー国軍司令官事務所は、武装勢力とのミャンマー各地での内戦について8月末まで一方的に停戦するとの声明を発表した。ただ、3月にテロ組織として指定した仏教徒ラカイン族系武装勢力のアラカン軍(AA)の活動地域であるラカイン州とチン州は例外とし、戦闘を続ける。2018年12月にも国軍はアラカン軍以外の勢力との4か月間の一方的停戦を発表している。

 同事務所は停戦の理由を「世界各地で新型コロナウイルスのパンデミックに直面しており、グテレス事務総長が世界中の武力紛争をやめるよう呼びかけている」と説明。8月31日まで一方的に停戦するが、武装勢力などが攻撃した場合などには、必要な措置をとるという。

 ミャンマーでは、ラカイン州北部やチン州南部でアラカン軍と激しい戦闘が続いているほか、カチン州に拠点を持つカチン族系のカチン独立軍(KIA)、シャン州に自治区を持つワ族系のワ州連合軍(UWSA)などの勢力が全土停戦協定に署名していない。2019年8月には、中部マンダレーの軍事学校などが、アラカン軍やほかの武装勢力でつくる「北部同盟」に襲撃される事件も起きている。

【取材・執筆:北角裕樹】

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