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フィリピン中部を直撃した台風29号「死者・行方不明50人以上」暗いクリスマス・新年に
配信日時:2019年12月28日 13時00分 [ ID:6056]

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レイテ島・タクロバン 2019年12月28日撮影

 2019年12月28日、フィリピン中部を12月24日~25日に直撃した台風29号(ファンフォン)による死者・行方不明者は、フィリピン政府関係者によると50人以上と見られている。

 上陸を免れたレイテ島タクロバンでも、停電している地域が多く、復旧は進んでいない。日ごろから停電が多いため、自家発電機や停電時に自動で付くライトが普及しており、災害に慣れているので大きな混乱は見られない。

 27日夜、通常通り開店したマッサージ店THAI WAT PHOでは、自家発電装置で施術室のエアコンを稼働させた。

 電力の復旧が進まない理由は、使用していない古い電線を撤去せずに放置しているため、電柱が重くなり倒れやすくなっていること。場当たり的な電線の増設が、復旧作業を遅らせている。傾いた電柱を再度垂直に保つには、電柱の埋設からやり直さなければならないためだ。

 コンビニなどのアイスクリームの冷蔵庫も長時間の停電で商品は溶けてしまっている。商品を廃棄せずに再冷凍し販売を再開、アイスクリームはシャーベット状だ。溶けてしまった冷凍食材を、そのまま販売している店舗が多いのが実情だ。

 タクロバンで一番大きな商業施設・ロビンソンは、外観のパネルなどが風で吹き飛ばされた状態だ。街中に壊れた建物の残骸や、倒れた木々が散乱しており、異臭を漂わせているカ所も多い。暗い灯の無いクリスマスで、新年までに電力が復旧する見通しはたっていない。

【編集:MB】

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