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【タイ】政府観光庁、タイ旅行の安全を訴える=軍政によるイメージダウンで緊急メッセージ
配信日時:2014年5月28日 17時32分 [ ID:516]

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タイ旅行の安全を訴えるメッセージを発した政府観光庁総裁。

 2014年5月27日、タイ政府観光庁が「タイは現在、軍による統治下にあるものの、観光には何ら支障がない」という趣旨のメッセージを総裁名義で発した。

 これは軍事政権によるイメージダウンで、観光業が短期的、中長期的に大きなダメージを被る、あるいはすでに被っているために、緊急に旅行業者と観光客個人それぞれに向けて発せられたもの。その内容は、末尾に全文を転載する。

 軍による国家平和秩序評議会(NCPO)としての統治は、国王の通達による承認という前例のない形となったものの、言論統制や夜間外出禁止に反発するデモが広がりを見せるなど、不安定な要素が多くなって来ている。

 こうした状況のなか、タイ政府観光庁が発したこの声明は、観光に携わる全員の声を代弁しているタイムリーなものだ。

 多くの国がタイへの渡航自粛などの勧告を行なっているが、実際の街中や観光地はクーデターの前も後も変わりはない。ひとつ、夜間外出禁止令のためにタイ観光の目玉でもあるナイトライフが制限されているだけという状況説明もできる。

 しかし、王室系も含まれるタイ経済界もこれには長く辛抱できるはずはなく、夜間禁止令は早晩解除されると思われる。あえて危険と言われる地域に近寄らない限り、タイは現在も以前となんら変わりなく魅力的な観光地であることは間違いない。


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タイ政府観光庁の声明文全文
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親愛なる旅行業界の皆様へ

 タイは現在、すでにご存じの通り 2014年5月22日以来「国家平和秩序評議会(NCPO)」が国を統治しております。

 タイの観光産業に関して、私は王国の政治的状況は国全体の観光すべてに影響はないと確信しております。

 現在、日常生活はバンコクをはじめタイ全土において通常通りであります。タイ全土に夜間外出禁止令(午前0時1分~午前4時まで)が発令されていますが、NCPO はこの夜間外出禁止令は長くは続かないと発表しております。すべての観光業界に従事するビジネス、サービス業は通常通り機能しておりますが、営業時間は夜間外出禁止令を順守するように調整されています。

 バンコクおよびタイ全土のすべての空港、大量輸送システム、道路、鉄道、水上交通やその他すべての交通は都市間また地方間ともに通常通り機能しています。すべての空港は通常通り営業しており、定期便、チャーター便は運行しています。しかし、これらの交通機関は夜間外出禁止令にともない、営業時間の調整をしています。

 夜間外出禁止令が出ている間に到着・出発する定期便およびチャーター便の乗客は24時間いつでも空港へ、あるいは空港から移動することができます。

 私たちは状況をつぶさに観察し、旅行者とタイの観光業およびすべての公共・民間機関が訪問者の利便性を確保する最大限の努力し、状況を皆様にお知らせいたします。

 タイ国政府観光庁(TAT)は、皆様と皆様のお客様が感じる不便に対して助力いたします。

 タイ国政府観光庁とタイ観光産業を代表して、私たちは皆様とお客様がタイにお越しになることを心よりお待ちしております。

タワチャイ・アルンイク
総裁
(タイ政府観光庁ホームページより引用)

【執筆:そむちゃい吉田】

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