TODAY 2024年4月20日
タイのニュース
【タイ】ミャンマー民主化で薄れる関心 苦境に立つ国境医療
配信日時:2016年11月2日 9時00分 [ ID:3903]
写真をクリックすると次の写真に切り替わります。
2016年11月2日、タイ・ミャンマー国境で、長年ミャンマー内戦から逃れてきた人々の医療をケアしてきたメータオクリニックが苦境に立たされている。進む民主化の陰で薄れゆく関心に取り残された国境の人々の医療。この事態を打開するために日本で支援を続けているNPO法人メータオ・クリニック支援の会がクラウドファンディングをスタートした。
タイ軍事政権とミャンマー政府は、折しも10月25、26日の両日タイ北部メーソートにある難民キャンプからの引き上げを実験的に開始した。ミャンマー国内ではアウン=サン=スーチー氏を中心に民主化が推し進められており、この帰還は大きな一歩とも報道された。しかし、現実には生まれ故郷に戻った難民たちに待ち受けているのは、山積みの問題だ。住居、仕事、そして医療。人として生きるための環境自体が、長く続いた内戦でことごとく破壊されており、山には地雷も埋設されたままだ。
また、タイにもミャンマー人労働者を受け入れ続けたい事情がある。現在タイ国内で就労するミャンマー人は200万人とも400万人とも言われている。特に危険、汚い、きつい、いわゆる3K労働から、最近では小売店の店員まで、今やミャンマー人労働者がいなくては、タイ社会自体も回らなくなっているという現実がある。
こうした状況下で、タイとミャンマー国境に取り残された人々への関心は薄れている。そのために彼らが生きるためのケアを続けてきた「メータオ・クリニック」が今、財政難に陥っており、助かる命も助けられない状況になりつつあるという。
「メータオ・クリニック」は、内戦避難民のための総合診療を目的として、自らも避難民だったシンシア医師が、1989年タイ北西部ミャンマー国境の街・メーソートに設立。以来、軍事政権による迫害・弾圧などによってタイに逃れて来た人々、貧困により国内では医療を受けられない人々のために、必要な医療を提供し続けてきた。現在、メータオ・クリニックを訪れる患者の数は、年間13万人にも上る。
開設者のシンシア医師は、2002年にアジアのノーベル平和賞と言われるラーマン・マグサイサイ賞を受賞。2005年にはノーベル平和賞にもノミネートされた。
クラウドファンディングの期間は60日。目標額は300万円で、看護師の養成や医療器具の購入を目的としている。寄付は1口3000円から受け付けており、詳しくは以下のサイトを参照されたい。
クラウドファンディングページ
https://readyfor.jp/projects/maetaoclinic-nurse
NPO法人メータオ・クリニック支援の会(JAM)
・ホームページ: http://japanmaetao.org/
・Facebook: https://www.facebook.com/JapanAssociationforMaeTaoClinic
【記事:そむちゃい吉田】
|
|
<< 関連記事 >>
タイの新着ニュース
エアアジア、タイ国政府観光庁と共同で 「今こそ、最高の旅へ! THAILAND」キャンペーン第二弾
[ 2024年4月8日 12時00分 ]
【タイ】南部「タオ島」近海でフェリー火災も全員救出
[ 2024年4月5日 10時15分 ]
タイフェスティバル東京代々木公園、5月11日・12日開催! 今年のテーマは「タイエンタメ」
[ 2024年4月4日 21時30分 ]
タイ・エアアジア、沖縄=バンコク(ドンム アン)線の直行便を運航開始
[ 2024年4月4日 12時00分 ]
タイ国際航空、成田発TG641便の運航再開(成田・羽田=バンコク線は、毎日5便運航)
[ 2024年4月2日 5時00分 ]
人気ニュースランキング
[ タイ ]
「タイ日友好記念館」周辺には、約7000人の日本兵が埋葬ー今でも多くの遺骨がこの地に眠る
【もっと素敵なタイへ】バンコクの空港ラウンジ充実ー清楚で上品なスタッフが爽やかな笑顔で接客
タイ国際航空、成田発TG641便の運航再開(成田・羽田=バンコク線は、毎日5便運航)
その他の国の最新ニュース
ベトナム [ 2024年1月18日 11時00分 ]
ミャンマー・カンボジア [ 2022年4月3日 19時30分 ]
ラオス [ 2023年8月16日 17時00分 ]
国連・SDGs [ 2024年4月19日 16時15分 ]
マレーシア・シンガポール [ 2024年3月19日 19時00分 ]
インドネシア [ 2024年1月17日 11時00分 ]
インド [ 2023年6月12日 8時00分 ]
ワールド [ 2024年4月19日 16時30分 ]
フィリピン [ 2024年4月15日 18時30分 ]