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【タイ】華僑報徳善堂のボランティア隊員証明証が発行される
配信日時:2016年4月27日 9時00分 [ ID:3349]

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ホワイクワン‐スティサン支部のソムサック・ウーマン隊長は24日夜にミーティングを開き、所属する隊員らへ規則などの説明を厳しく行い、より統率の取れたチームとなることを誓わせた。(撮影:高田胤臣)

 2016年4月25日、バンコクを中心にタイの救急救命サービスを支える慈善団体「華僑報徳善堂」のホワイクワン支部で、同支部に所属するボランティア職員へ2016-2017年度の隊員証明証が配布された。他支部でも順次証明証が配布されており、隊員たちの士気は上がっている。

 華僑報徳善堂は1910年に発足した、当時の在タイ華僑が設立した慈善団体で、タイの救急救命サービスの中心的な存在となっている。タイは公共の救急車の配備が1993年に始まったが万全ではなく、タイ全土での配車数は少ない。そのため、報徳善堂やこの団体をビジネスモデルに発足した他団体がボランティア職員を中心に救急救命活動を担っている。

 報徳善堂はボランティア職員だけでも数千人を抱え、慈善団体ゆえに悪い噂が立つことで寄付金が激減するため、品行方正を徹底するようにボランティア隊員に指導している。また、救急救命活動関係の管轄組織であるタイ公共保健省では法令などでボランティア職員に医療活動の訓練やボランティアが用意する救急車の装備などに関して基準を定めている。

 かつては誰でも自由にボランティア隊員になれ、暴走族のような団体としか見られていなかったが、現在は国と慈善団体自身が希望者の性格などを見定めてから許可をしており、より救急救命活動のレベルが上がっているといえる。

 タイでの緊急電話は警察の191で、これで救急車も呼べるが、公共保健省の緊急番号である1669であればより素早く手配ができる。また、報徳善堂も短縮ダイヤルを開設しており、1418で近隣に待機する報徳善堂の救急車が到着する。



【執筆:高田胤臣】

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