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【ミャンマー】子どもたちの未来のために、学校教育支援(1)
配信日時:2015年11月6日 10時00分 [ ID:2708]

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2011年に建設した学校で授業を受ける子どもたち

 2015年11月6日、ミャンマー少数民族地域の住民参加型学校建設プロジェクト。

 最大都市ヤンゴンから飛行機で1時間余り、ミャンマー北東部に位置し、東をラオス、南をタイ、北を中国(雲南省)と国境を接するシャン州。ミャンマー七地方域・七州で最も広い面積を有し、全人口の約11%582万人(※1)が暮らす。その最大の特徴が、シャン族を始め、ダヌー族、パオ族、インダー族などが居住するミャンマー随一の少数民族州ということだ。

 シャン州は、経済的中心地からも遠く離れ、中央政府と内戦状態にあった少数民族武装組織の勢力下に長く置かれたエリアもあったことから、社会インフラや住民の生活基盤整備が都市部に比べ著しく遅れている。中でも、教育環境は充分に整っているとは言えず、校舎の老朽化、教員の不足、教材・備品の不足など、教育現場の悩みは尽きない。89.5%の比較的高い識字率を誇るミャンマーにおいても、シャン州の識字率は、64.6%(※2)に留まっている。

 このシャン州で、2002年から日本財団の学校建設事業は始まった。ミャンマー語で「思いやり」の意味を持つ現地NGO「セダナー(Saetanar)」と協力し、「ハコモノ」としての校舎建設ではなく、地域住民の力で持続的に学校運営を行う仕組み作りを目指している。

 プロジェクトは、セダナー職員が、学校建設のニーズがある地域に何度も訪れ、教育に対する熱意が高い地域の選定から始まる。建設地域が決定したら、村の世話役、校長や保護者、僧侶などからなる「学校建設委員会」を設置。この委員会が中心となって設計図や見積もりなどを準備する。委員会が直接契約した地元の大工・左官グループが施工にあたるが、基礎工事や校舎建設工事には住民100~200人が労働力として参加。住民の労働奉仕が労賃として換算され、地域の開発基金にプールされる。これを元手に、校舎建設後、共同農園やマイクロファイナンスなどの地域開発事業が実施され、その収益が、校舎の補修、学校の電化、補充教員の雇用、備品の購入、など学校運営に充てられる。

 これまでに、地域住民が自分たちの力で建設し、自分たちの資金で学校運営を行う仕組みが、250校以上で実践されている。これから隔週で、シャン州学校建設プロジェクトについてレポートする。

(出典・数値資料)
(※1)The 2014 Myanmar Population and Housing Census The Union Report Census Report Volume 2. Naypyitaw: Ministry of Immigration and Population. May 2015. P1.

(※2)The 2014 Myanmar Population and Housing Census The Union Report Census Report Volume 2. Naypyitaw: Ministry of Immigration and Population. May 2015. P24.

【執筆:日本財団 田中麻里】

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