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農耕用機械でタイ市場のシェア70%を占めるクボタ、カンボジアとラオスに営業拠点を開設
配信日時:2014年2月26日 14時00分 [ ID:192]

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タイ政府のコメ高値買い取り制度による支払いが遅延していることに対して、耕運機で抗議デモを行なう農民。

2014年2月25日、日本の農耕用機械のリーディングカンパニーである株式会社クボタとサイアム・セメント・グループとの合弁会社サイアム・クボタ株式会社(以下、SKC)は、タイ政府によるコメ高値買取り制度の支払い遅延が農家の購買力を低下させ、今年の売り上げは半減する可能性があると発表した。タイの英字紙ネーションが伝えている。

SKCの農耕用機械はタイ市場のシェアの70%を占めている。例年であれば、年20%前後の売り上げ増を達成しており、昨年は500億バーツ(約1500億円)の売り上げがあった。農耕用機械の市場はタイ政府によるコメ高値買取り制度で農民が現金を受け取るまで回復しない見込みだが、支払いの遅れは短期的な問題である、とSKCのオパート副社長は語っている。

タイ政府からの支払いを待つ農家には返済延期を求めている者もいる。農家にとって耕作機械の有無は死活問題なので、SKCでは機械の返還などは求めず、ソフト面(生産コストの改善など)で農家に協力している。

SKCは、椰子(ヤシ)、砂糖キビ、ゴム、キャッサバなどの農作物栽培への機械売り込みも積極的に行なっている。今のところ、コメとコメ以外の農作物に対する機械の売り上げ比率は6:4であるが、比率を半分まで高め、多様化を図る予定だ。また、現在の海外への売り上げ比率である20%から引き上げて、タイ国内市場依存のリスクを緩和させる。そのため、有望な市場であるカンボジアとラオスにそれぞれ2月28日、3月4日に営業拠点を開設することとなった。生産拠点はサプライ・チェーンを考慮して、タイ国内に維持する。

【翻訳/編集:YK】

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