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【タイ】人気歌手のタカテン、出身地で奉納=縫製工場勤務から大スターに
配信日時:2015年2月10日 19時30分 [ ID:1525]

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一心不乱に故郷の地母神にヒットを祈願するタカテン・チョンラダー。

 2015年2月8日、タイ東北部ナコンラチャシマー市内で、人気歌手タカテンが新曲を演奏して奉納し、熱心なファンとともにニューアルバムのヒットを祈願した。

 タイ最大手レーベルのグラミーゴールド社に所属する歌手タカテン・チョンラダーは2003年、テレビのオーディション番組でスカウトされ、2006年にソロデビュー。3枚目のアルバムからフェーンゲップ(愛人)が大ヒットして以来、アルバムは100万枚を超えるヒットを続けている。今や押しも押されぬトップ歌手として、通算8枚目となるソロアルバムを発表したばかり。

 タカテンの出身地ナコン・ラチャシマー県はタイ東北部の入口に位置し、歴史上もラオスからの侵攻を食い止める最後の要衝だった。そのラオスからの侵攻を受けた際に、要衝の危機を機転と勇気で切り抜けた女性タオ・スラナリーは、今も地元ではヤーモーさんの名で親しまれ、タイ全土からも多くの参拝客が連日訪れる。

 タカテンは今回、ニューアルバムの発表を期してヒット祈願にバンドメンバーや家族を伴って訪れたのだが、このヒット祈願はデビュー以来ずっと続けてきているという。

 デビューする前は、バンコクの縫製工場で働いていた苦労人でもある彼女。苦労して育ててくれた両親や応援してくれるファンへの感謝も常に忘れない。

 今回もバンコクから熱心なファンが車をチャーターして駆けつけていた。その様子は、タイ全国ネットのテレビニュースでも報道された。

 地元ということで、何の一般告知なしで行なわれたにも関わらず、噂を聞きつけた地元のファンで会場はごった返した。乾季とは言え、日中は30度を超える猛暑だったこの日。集まった大勢のファンに対して、汗だくになりながらも一人一人ギリギリまで丁寧に写真撮影に応じていた。

 トップ歌手のいきなりのヒット祈願ということにも、周囲には人垣こそできたものの、怒号やケンカなどは全くなく、会場整備の警備員の姿もなかった。恐らく警察などへの届け出などもしてないのだろう。これが日本だったら、押すな押すなの大パニックになっていたであろうと思われる状況だった。しかし、集まったファンは、写真を撮り終えるとそれぞれにその場から離れるなど、周囲は常に整然としていて、タイ人のモラルの高さをも垣間みた取材となった。


タカテン・チョンラダーについては、以下のサイトが詳しい。
ルークトゥン・タイランド!
http://loogthungthai.blog34.fc2.com/blog-entry-301.html


【取材/撮影:そむちゃい吉田】

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