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【タイ】小売業界大手グループ、アセアン経済統合への準備を本格化=2015年に関税撤廃
配信日時:2014年6月14日 10時00分 [ ID:600]

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セントラル・グループはアセアン統合に向けて野心的な展望を図る。

 2014年6月12日、タイの報道によると、タイの小売業界では、2015年末に控えたアセアン経済統合への準備が着々と進められているという。

 2015年に発効するアセアン経済共同体(以下、AEC)では、小売業での流通における関税撤廃により、国境付近での交流の活発化、地域経済の活性化に大きく貢献することが期待されている。

 タイ小売業界最大手のセントラル・グループは、AEC発効を機に隣接する国々への進出を加速し、中国での小売り事業を徐々にタイを中心としたアセアン地域へとシフトしたいと考えている。

 また、モール・グループ会長は、人口6億人の経済圏において、インフラ整備、交通機関、空港などが充実しているタイは、ショッピング・ハブとして、トップクラスの観光地として、アセアン10か国の中でリーダー的な位置にあるという。

 タイのショッピング・センター、シーコン・スクエアの幹部は、AECとLCC(格安航空)により移動にかかる費用が大幅にコストダウンできるため、域内の人の行き来も倍増すると予測している。しかし、同社では大手他社と違い、まずは現状での事業を維持することを念頭に、今後の事業拡張には慎重な姿勢を崩さない。その理由として、大型ショッピング・センター建設にかかるコストとタイの経済成長の鈍化、さらに政治的な不確実さがある。

 製造業や小売業、観光業での大きな期待が寄せられるアセアン経済統合であるが、サービス業など一部に最終決定に至っていない分野もある。また、中小企業や個人事業主には、急激な変化を懸念する意見もある。

【翻訳/編集:そむちゃい吉田】

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