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【タイ】消費者物価指数が上昇傾向=インフレターゲットは2~2.8%に維持
配信日時:2014年6月6日 14時33分 [ ID:573]

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タイのインフレは今年も進行すると予想される。

 2014年6月4日、タイの各紙によると、消費者物価指数が上昇傾向にあるなか、国家平和秩序評議会から効果的な物価管理を期待されている商務省は、今年のインフレターゲットを2~2.8%に維持すると発表した。

 今年に入ってからの5か月でインフレは昨年同期より2.21%進行。商務省は今年前半のインフレ率を2.25%とし、いっぽう、今年後半の消費者物価指数は2.4~2.6%上昇するとしている。

 食料・燃料価格の上昇から、今年はインフレがわずかに進むと予想されるが、国家平和秩序評議会は、国の経済が回復途中の間は基本的に値上げを認めず、生活費の安定に努めるので、インフレは大きくは進行しない、と商務省顧問のアンパーウォン氏は述べている。

 450品目に基づく5月の消費者物価指数は昨年同期より2.62%上昇した。これは、食料品とノンアルコール飲料が昨年同期より4.39%上昇したのが主な原因である。

 天候・季節などにより変動の激しい生鮮食料品・エネルギー関連品を除いた312品目のコアインフレは1.75%上昇した。今年に入ってからの5か月でコアインフレは昨年同期より1.4%上昇。これはタイ中央銀行が目標とする0.5%~3%の範囲内である。

 ロイターによると、アナリストは、タイ中央銀行がインフレの進行と経済の停滞というジレンマを抱えたまま、次回6月18日の政策レビューでは現状を維持するとしている。

 インフレが進行し、軍事政権が経済対策を推し進めると、中央銀行が政策金利を下げる必要はなくなる、とTISCO証券のエコノミスト、サルン氏は述べている。しかしながら、不安定状態はまだ強く、政策金利を上げざるを得ない局面もあるとも付け加えた。

 中央銀行は今年のインフレ率を2.5%、コアインフレを1.5%と予測。6月27日には新たな経済予測を発表する予定だ。

【翻訳/編集:YK】

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