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天然ゴムの先物価格が東京で安値更新=中国の景気鈍化とタイの過剰供給が要因
配信日時:2014年4月25日 13時43分 [ ID:378]

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ゴムの樹から製品の原料となるラテックスを採取する。

 2014年4月18日、タイの英字紙バンコクポストによると、東京と上海で天然ゴムの先物が2009年以来の安値をつけている。世界的に供給過剰のなか、中国の経済成長が鈍化し、需要が減ることを危惧した結果であるという。

 東京商品取引所における今年9月の引き渡し契約では1キロ当たり206.4円(1トン当たり20万6400円)をつけ、2009年10月以来最低となった。上海先物取引所でも同天然ゴムは1トン当たり1万4200元(約23万円)をつけ、2009年4月以来最低となった。

 中国の景気上昇がここ6四半期で最も弱くなり、国内での新築住宅の価格の上昇も先月になって緩やかになった結果、東京では、天然ゴムの指標銘柄のベンチマーク契約価格も下がっている。今年のゴム供給過剰は昨年9月に予測したときより78%以上増加。タイヤに使用されるゴム製品は1月の弱気相場で下落した。中国から良いニュースが伝わらないなか、先物の売りが増えている、と東京の豊商事株式会社アナリストのグ氏は述べている。

 需要の鈍化と最大の供給国であるタイからの過剰供給の結果、昨年12月には36万6000トンと予測されていた2014年の過剰分が65万2000トンに修正された。タイのゴム研究機関によると、タイの天然ゴム本船渡し(FOB)価格は4月18日に1.4%下がり、1キロ当たり71.45バーツ(約214円)をつけた。週間では2.1%下がり、2月7日以降最も下落した。

 2012年のゴム消費量を国別で見ると、1位が中国で892万1900トン、2位の米国は271万5800トン、3位が日本で166万4500トンとなっている。

 一方、同年の天然ゴム生産量は1位がタイで351万1700トン、2位はインドネシアの301万4800トン。タイ、インドネシアの上位2か国で全体の57.3%を占めた。


【翻訳/編集:YK】

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