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中国の「結婚市場」親たちが代理でお見合い? 少子化の先の婚活事情
配信日時:2025年11月16日 7時00分 [ ID:10561]

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 一人っ子政策の延長線上に少子化がある中国の結婚状況はとても厳しいものがある。まず本人である若者が結婚にそれほど希望を抱いていない点は、親世代には理解できないようだ。

 中国では、公園で「相親角(結婚市場)」が開かれている。中国の親たちが子供のパートナーを、子供に代わって探す場所だ。ちょっといい迷惑な気がしないでもない。子供世代はマッチングアプリの匿名性を重視しているかもしれないのだから。
「年齢、身長、体重、学歴、希望する相手」などかなり個人情報が親から暴かれてしまう。例えば婿の希望として「29歳以下、身長は173センチ未満、体重66キロ、悪い習慣のない人」が基本条件で「入れ墨なし、大卒」が続く。他に「デブはダメ」と露骨に書いている親もある。すべてがポスターのように一目見ればわかるようにされていて、なかなか恥ずかしい。

 該当者の親たちはSNSのIDを交換して、細かいところの打ち合わせに入る。相手の親に気に入ってもらえているという点では、のちのちのもめごとはないのかもしれないし、親同士仲良しというのも離婚率の低下に影響するのだろうか。

 中国の結婚率は年々減少している。高学歴で社会的支援も受け苦労というものを知らない若者は、自分と同じような人を探す。探しているうちに婚期を逃す。あるいは、不妊治療が進んでるとはいえ、妊娠可能年齢が過ぎてしまう。それは親だって心配する。
子供が消極的なら、親たちが立ち上がればいい。いかにも中国的な考えだ。親に孝。親が言ってんだから言うことを聞け。
親世代はまだいくらかは苦労した。けれど、最近の若者はなんで苦労や妥協をしてまで結婚しなければならないかを主張する。

 もちろん民間の結婚相談所も存在するわけだが、そこにも莫大な金額を出しても登録し、さらに公園で直接出会いを求める。ならば、親が結婚してもよさそうな気もするが。

 この結婚市場は、真剣な親のほかに、定年後の社会活動として、いや暇つぶしとして参加している親も多く、成婚率は当然低い。ダメじゃん、それじゃ。

【編集:fa】

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